ホームページ制作の補助金を調べるときの注意

「ホームページ制作に補助金が使えるらしい」と聞いて、気になっている方も多いはずです。ただ、補助金は決まりを知らずに動くと、受け取れなくなることもあります。調べ始める前に知っておきたい注意点をまとめました。

国や自治体には、小さな事業者の販路開拓やデジタル化を支える補助金・助成金の制度があります。その中には、ホームページの制作にかかる費用を対象に含むものもあります。うまく使えれば心強い一方で、制度ごとに細かな決まりがあり、手順を一つ間違えると対象から外れてしまうことがあります。

この記事では、特定の制度を紹介するのではなく、どの制度を調べるときにも共通する注意点をまとめます。制度の名前や金額、条件は年度ごとに変わるため、実際に使うときは必ず公式の情報で確かめてください。

補助金について、まず知っておきたいこと

補助金や助成金は、「申し込めば必ずもらえるお金」ではありません。多くの場合、決まった期間に申請し、審査を経て、事業を終えたあとに報告をしてから支払われます。調べ始める前に、次のような性格を押さえておきましょう。

よくある性格どういうことか
制度は年度ごとに変わる名前、対象になる経費、補助の割合、上限、条件が、年度や回ごとに見直される
申し込める期間が決まっている公募期間の外には申請できない。締め切りの時刻まで決まっていることもある
審査がある申請しても採択されないことがある。事業の計画を書類で説明する必要がある
後から支払われる制作費はいったん自分で払い、事業の報告をしたあとで補助金が支払われる形が多い
対象になる経費が決まっている同じホームページでも、どの費用が対象になるかは制度によって違う

「補助金」と「助成金」は、制度によって呼び方が違うだけのこともあれば、審査の有無などが違うこともあります。言葉の違いより、それぞれの制度の募集要項に何が書いてあるかを見ることが大切です。

いちばん大切な注意:交付決定の前に発注しない

補助金を使うときに、もっとも気をつけたいのが発注のタイミングです。多くの制度では、申請して採択され、「交付決定」(補助金を出すことが正式に決まること)を受けたあとに契約・発注した経費だけが対象になると決められています。

たとえば、次のような進め方をすると、対象から外れてしまうおそれがあります。

  • 補助金を使うつもりで、申請の前に制作会社と契約してしまった
  • 採択の通知は来たが、交付決定の前に制作を始めて、代金を払ってしまった
  • 事業の期間が終わったあとに支払いをした

どの時点からの経費が対象になるかは、制度ごとに決まっています。中には、事前の着手が認められる仕組みを用意している制度もありますが、その場合も条件があります。募集要項の「対象となる経費」と「事業の実施期間」の項目を必ず読み、分からなければ事務局に問い合わせてから動きましょう。

ポイント

補助金を使う予定があるなら、制作を依頼する相手にも最初に伝えておきましょう。見積書・発注書・請求書・領収書の日付や書き方、支払いの方法(振り込みの記録が残る方法か)など、補助金の報告で求められる書類に合わせて準備してもらえます。

調べるときの手順

補助金の情報は、ネットの記事やうわさ話で広まることがあります。古い年度の情報がそのまま残っていることも多いので、次の順番で調べると確実です。

  1. 自分の事業が対象になりそうか、大まかに確かめる(業種、従業員の数、地域、個人事業か法人か)
  2. 国の制度は、中小企業庁などの公式サイトで、今の年度の募集が出ているかを確かめる
  3. 都道府県や市区町村のホームページで、地域独自の制度がないかを探す
  4. 商工会議所・商工会に、使えそうな制度がないかを相談する
  5. 使いたい制度が見つかったら、最新の募集要項(公募要領)を事務局の公式サイトから手に入れる
  6. 対象経費、補助の割合と上限、公募期間、必要な書類、事業の実施期間を書き出す
  7. 不明な点は事務局に確かめてから、制作の相談・見積もりに進む

電子申請の制度では、事前にアカウントの取得が必要なこともあります。準備に日数がかかる場合があるので、締め切りの直前ではなく、早めに確かめておきましょう。

補助金・助成金の内容は年度や回ごとに変わります。最新の情報は、中小企業庁、各都道府県・市区町村、各制度の事務局の公式情報をご確認ください。申請の書類づくりや、経費の扱いに迷うときは、商工会議所・商工会や、国が設けている中小企業の相談窓口などに相談できます。

補助金を使う前に考えておきたいこと

補助金ありきで、内容を決めない

補助金の対象にするために、必要のないページや機能を足してしまうと、公開後の更新や管理の負担が増えます。まず「ホームページで何をしたいか」を決め、そのうえで使える制度があれば使う、という順番で考えるのがおすすめです。

日程に余裕を持つ

申請から交付決定までには時間がかかり、その間は制作を始められないことがあります。開店日やイベントの日に合わせて公開したい場合は、補助金を待つと間に合わないこともあります。補助金を待つか、先に作るかは、次のように考えると決めやすくなります。

  • 公開の日が決まっていて動かせない人:補助金を待たずに作り、別の機会に使える制度を探す
  • 公開の時期に余裕があり、条件に合う制度がある人:要項を読んだうえで、交付決定を待ってから発注する

見積もりを頼むときに伝えること

補助金の申請では、見積書を添える必要がある制度もあります。制作の依頼先に見積もりを頼むときは、次のことを一緒に伝えておくと、やり直しが減ります。

  • 使いたい制度の名前と、募集要項のある場所
  • 申請の締め切りと、交付決定の見込みの時期
  • 見積書に求められている書き方(項目ごとの内訳、宛名、日付など)
  • 補助の対象になる経費と、ならない経費の区別

対象にならない経費が混ざっていると、見積書を分け直すことになる場合があります。どの費用が対象かは、依頼先ではなく制度の決まりで決まるので、要項の言葉をそのまま伝えるのが確実です。

報告の手間も含めて考える

補助金は、事業を終えたあとの報告が必要です。経費の証拠になる書類をそろえたり、成果をまとめたりする手間がかかります。忙しい時期と重ならないかも、あわせて考えておきましょう。費用そのものが何で決まるかは、ホームページの費用は何で決まる?で紹介しています。

よくある質問

「補助金で実質無料になる」という案内が来ました。信じてよいですか?

すぐに契約せず、落ち着いて確かめましょう。補助金には審査があり、採択されるとは限りません。また、補助の対象や割合は制度ごとに決まっています。気になる場合は、制度の事務局や商工会議所・商工会に、その案内の内容が正しいかを相談してみてください。

個人事業主でも補助金は使えますか?

個人事業主も対象に含む制度はあります。ただし、対象になる事業者の条件は制度ごとに違います。募集要項の「対象者」の項目で、自分が当てはまるかを確かめましょう。

まとめ

ホームページ制作に使える補助金を調べるときは、制度が年度ごとに変わること、公募期間が決まっていること、審査があり後払いが多いことを押さえておきます。いちばん大切なのは、交付決定の前に契約・発注・支払いをしないことです。情報は国・自治体・事務局の公式サイトで確かめ、迷ったら商工会議所・商工会などに相談しましょう。

Avrencalでは、内訳つきの見積もりを無料でお出ししています。補助金の利用を考えている場合は、無料のお見積もりのご依頼のときに、使いたい制度の名前とあわせてお知らせください。