ホームページの名義とアカウント管理
ホームページは、ドメインやサーバー、Googleのサービスなど、いくつものアカウントの上に成り立っています。誰の名義で持ち、ログイン情報をどう管理するかを、最初に決めておきましょう。
ホームページを作ってもらったあと、「ドメインの更新の連絡が誰にも届いていなかった」「依頼先と連絡がとれず、内容を直せない」という話を聞くことがあります。原因の多くは、ホームページに関わるアカウントが誰の名義で、誰がログインできるのかを決めないまま進めたことです。
この記事では、ホームページに関わる主なアカウントと、名義の考え方、ログイン情報の管理、依頼先を変えるときの引き継ぎをまとめます。むずかしい操作は出てきません。「何を、誰が持っているか」を把握することが目的です。
ホームページに関わる主なアカウント
小さなお店のホームページでも、関わるアカウントは意外と多くあります。まずは全体を見てみましょう。
| アカウント | 何のためのものか | なくすと困ること |
|---|---|---|
| ドメイン | ホームページとメールのアドレス(〇〇.jp など) | 更新できず、アドレスが使えなくなる |
| サーバー | ホームページのデータを置いておく場所 | 内容を直せない、契約の更新ができない |
| メール | info@〇〇.jp などの仕事用メール | 問い合わせを受け取れない |
| Googleビジネスプロフィール | Google 検索やマップに出るお店の情報 | 営業時間を直せない、口コミに返信できない |
| Google Search Console | 検索での表示のされ方を確認する | 検索まわりの問題に気づけない |
| アクセス解析(Google アナリティクスなど) | 見られたページや人数の確認 | これまでの記録を見られなくなる |
| フォームやスプレッドシート | 問い合わせの受付と記録 | 過去の問い合わせを見返せない |
| SNS | お知らせや写真の発信 | 投稿や返信ができない |
すべてを使っているとは限りません。今のホームページで使っているものに、印を付けてみてください。それが管理する対象の一覧になります。
名義はお店(自分)にしておく
基本の考え方はシンプルです。契約の名義と、いちばん強い権限は、お店や事業主本人が持つようにします。制作や保守を頼む相手には、作業に必要な範囲でログインや権限を渡します。
依頼先の名義でドメインやサーバーを契約してもらうと、最初は手間がかかりません。けれども、依頼先を変えたいとき、依頼先が廃業したとき、担当者と連絡がとれなくなったときに、手続きが大変になることがあります。ドメインは名義を移す手続きが必要になり、相手の協力がないと進められない場合もあります。
Google のサービスは「権限を足す」
Googleビジネスプロフィールや Search Console、アナリティクスは、オーナーのほかに、別の人を管理者やユーザーとして追加する仕組みがあります。お店のGoogleアカウントをオーナーにして、依頼先には必要な権限だけを足してもらう形にすると、仕事が終わったら権限を外すだけで済みます。
権限の名前や追加の手順は、サービスごとに違い、変わることもあります。操作の前に、それぞれの公式ヘルプを確認してください。
ポイント
「自分の名義で持つ」ことと「自分で操作する」ことは別です。作業は依頼先に任せてかまいません。名義と最終的な権限だけは手元に残しておく、と覚えておくと判断しやすくなります。
ログイン情報の管理のしかた
名義を自分にしていても、ログイン情報が分からなければ使えません。次のような形で、一か所にまとめておきましょう。
- サービスの名前と、ログインするページのアドレス
- ログインに使うメールアドレス(またはID)
- 契約の更新日と、支払いに使っているカードや口座
- 2段階認証(パスワードのほかに確認コードを使う仕組み)に使う電話番号や端末
- 依頼先などに権限を渡している相手と、その範囲
パスワードそのものは、紙のメモや表計算のファイルにそのまま書くより、パスワード管理用のアプリなど、鍵をかけて保管できる方法がおすすめです。少なくとも、上の一覧とパスワードは別の場所に置きましょう。一覧は、店主が急に対応できなくなったときに家族やスタッフが見られるよう、置き場所を伝えておくと安心です。
登録するメールアドレスにも気をつける
ドメインやサーバーの更新のお知らせは、登録したメールアドレスに届きます。担当者の個人のアドレスや、あまり見ないアドレスを登録していると、大事な連絡を見落とします。お店でふだん見ているアドレスを登録し、担当が替わっても受け取れるようにしておきます。
ただし、ホームページと同じドメインのメール(info@〇〇.jp)だけを登録していると、ドメインが止まったときに更新の連絡も受け取れなくなります。別のアドレスを予備の連絡先にしておくと安心です。
依頼先に任せきりにしないための確認
制作を頼むときは、作業に入る前に次のことを確かめておきましょう。どれも、聞くだけなら気まずい質問ではありません。
- ドメインとサーバーは、誰の名義で契約するか
- 更新の費用は、誰がどこに支払うか
- お店側でもログインできる状態にしてもらえるか
- Google のサービスは、お店のアカウントをオーナーにしてもらえるか
- 契約が終わったとき、データや権限をどう引き渡してもらえるか
すでに依頼先の名義になっている場合も、あわてる必要はありません。まずは現状を一覧にして、名義を移す時期や方法を相談しましょう。依頼前の準備全体はホームページを依頼する前に決めておきたいことに、ドメインの仕組みは独自ドメインの基本にまとめています。
依頼先を変えるときの引き継ぎ
保守の依頼先を変えたり、自分で管理するようにしたりするときは、次の順番で進めると漏れが減ります。
- 上の一覧を見ながら、名義・ログイン情報・更新日を新しい担当と共有する
- ホームページのデータ(ファイル一式)と、使っている画像や文章の元データを受け取る
- Google のサービスで、前の依頼先の権限を外し、新しい担当の権限を足す
- サーバーやドメインのパスワードを変え、2段階認証の設定を見直す
- 問い合わせフォームのテスト送信をして、届くことを確かめる
パスワードを変える前に、新しい担当がログインできるかを先に確かめるのがコツです。順番を逆にすると、誰もログインできない状態になることがあります。
よくある質問
パソコンが苦手でも、自分の名義にしたほうがよいですか?
はい。名義を持つことと、操作をすることは別です。作業は依頼先に任せ、更新の連絡を受け取ることと、ログイン情報を手元に保管することだけを自分で担う形でも十分です。
家族や従業員とログイン情報を共有してもよいですか?
サービスによっては、同じアカウントを共有するより、一人ずつ権限を追加するほうが安全です。辞めた人の権限を外しやすく、誰が操作したかも分かります。共有の決まりは各サービスの利用規約やヘルプで確認してください。
まとめ
ホームページは、ドメイン、サーバー、メール、Googleのサービスなど、いくつものアカウントでできています。名義と最終的な権限はお店や本人が持ち、作業に必要な分だけ依頼先に渡す。ログイン情報と更新日は一か所にまとめ、登録するメールアドレスも見直しておく。この3つを押さえておけば、依頼先が変わってもホームページを守れます。
Avrencalでは、ドメインやメールの設定をお手伝いするときも、名義はお客さまご自身になるようにしています。