ホームページの引っ越し(サーバー移転)の準備と流れ

「サーバーを変えたい」「依頼先を変えたい」。そう思っても、メールが止まらないか、検索から消えないかが心配で、なかなか踏み出せないものです。引っ越しの全体像と、つまずきやすいところをまとめました。

ホームページの「引っ越し」とは、ホームページのデータを置いている場所(サーバー)を移したり、管理を別の制作会社に移したりすることです。サーバーの契約を見直したいとき、今の依頼先と連絡が取りにくくなったとき、リニューアルに合わせて作り直すときなどに起こります。

引っ越しは、手順を知らずに進めると、メールが届かなくなったり、ホームページが一時的に見られなくなったりすることがあります。この記事では、引っ越しの前に確かめること、全体の流れ、ドメインとメールの注意、URL(ページのアドレス)が変わるときの転送を、順に説明します。

引っ越しで動かすもの・動かさないもの

ホームページは、いくつかの部品が組み合わさってできています。引っ越しで何を動かすのかを、先に整理しておきましょう。

部品たとえると引っ越しでの扱い
サーバーホームページを置いておく土地新しいサーバーを借りて、データを移す
ドメイン住所(example.com など)そのまま使うのが基本。管理する会社を移すこともある
ホームページのデータ建物と家具ファイル一式、画像、記事などを新しいサーバーに移す
メール郵便受けサーバーと一緒に使っている場合は、移し方を別に考える
Google のサービス周りへの案内板Search Console や Googleビジネスプロフィールの設定を見直す

同じドメインのまま引っ越すなら、お客さまから見たアドレスは変わりません。名刺やチラシを刷り直す必要もありません。ドメインがよく分からない方は、独自ドメインの基本を先に読んでおくと、この先の話がつかみやすくなります。

引っ越しの前に準備すること

引っ越しでいちばん困るのは、「ログインできない」「どこに何があるか分からない」状態です。作業に入る前に、次のものを手元にそろえます。

  • ドメインの管理画面のログイン情報と、ドメインの名義・更新日
  • 今のサーバーのログイン情報と、契約の更新日・解約の方法
  • ホームページのデータ一式(ファイル、画像、記事、問い合わせフォームの設定)
  • メールアドレスの一覧と、それぞれを誰が使っているか
  • Search Console、Googleビジネスプロフィールなど、関係する Google のサービスの権限
  • 問い合わせフォームの送り先と、自動返信の文面

名義やログイン情報が前の依頼先だけにある場合は、まずそれを自分の名義に移してもらうところから始めます。アカウントの持ち方については、ホームページの名義とアカウント管理で詳しく紹介しています。

ポイント

今のサーバーは、新しいサーバーで問題なく表示されることを確かめるまで、解約しないでおきます。契約の更新日が近い場合は、引っ越しの時期を先に決めて、余裕を持って動き始めましょう。

引っ越しの流れ

引っ越しは、おおむね次の順番で進みます。どこまでを自分でして、どこからを依頼するかは、内容によって決めます。

  1. 新しいサーバーを用意する:契約し、使うドメインを登録する
  2. データを移す:ファイル一式や記事を、新しいサーバーにコピーする
  3. 新しいサーバーで確かめる:切り替える前に、表示やフォームが動くかを確かめる
  4. メールの移し方を決める:アドレスの作り直し、古いメールの保存
  5. 切り替える:ドメインの「向き先」を新しいサーバーに変える
  6. 切り替え後に確かめる:表示、フォーム、メールの送受信、常時SSL(通信を暗号化するしくみ)
  7. 前のサーバーを解約する:しばらく様子を見てから

5番目の「向き先を変える」とは、ドメインに「このアドレスのホームページは、このサーバーにあります」と教える設定(DNSの設定)を書き換えることです。書き換えてもすぐに全員の画面で切り替わるわけではなく、しばらくのあいだ、古いサーバーと新しいサーバーのどちらが表示されるかが人によって違うことがあります。その間に古いサーバーを止めると、一部の人にホームページが見えなくなるので、両方が動いている状態を保っておきます。

設定の画面や手順は、サーバーやドメインを管理している会社によって違います。作業の前に、それぞれの公式ヘルプを確認してください。

ドメインとメールで気をつけること

ドメインの更新を切らさない

引っ越しのあいだにドメインの更新日が来て、更新を忘れると、ホームページもメールも止まってしまいます。ドメインの管理を別の会社に移す場合も、手続きの決まりや必要な情報は会社によって違うので、早めに確かめましょう。

メールは、ホームページとは別に考える

サーバーの契約にメールが含まれている場合、サーバーを変えるとメールの置き場所も変わります。注意したいのは次の点です。

  • 新しいサーバーで、同じメールアドレスを作り直す必要がある
  • 前のサーバーに残っている受信メールは、自動では移らないことがある。必要なものはパソコンなどに保存しておく
  • パソコンやスマホのメールの設定(受信・送信のサーバー名、パスワード)を変える必要がある
  • 切り替えの前後は、どちらのサーバーにメールが届くかが一時的に混ざることがある

問い合わせが多い時期を避け、切り替えの日をあらかじめ決めておくと安心です。切り替え後は、外のメールアドレスから送ってみて、届くことを確かめます。

URLが変わるときは「転送」を設定する

サーバーを移すだけなら、ページのアドレスは変わらないことが多いです。一方、リニューアルを兼ねてページの構成を変えると、「/menu.html」が「/menu/」になるように、URLが変わることがあります。

古いURLは、検索結果やSNSの投稿、ほかのサイトからのリンク、お客さまのお気に入りに残っています。そのままにすると、そこから来た人が「ページが見つかりません」の画面にたどり着いてしまいます。そこで、古いURLに来た人を新しいURLへ自動で送る設定(転送、リダイレクト)をしておきます。

古いURL新しいURLメモ
/menu.html/menu/内容は同じ
/access.html/shop/#accessお店の紹介ページに統合
/campaign2024.html/news/終わった企画。お知らせ一覧へ

このように、古いURLと新しいURLの対応表を作ってから設定すると、漏れが減ります。転送には「ずっと移った」ことを伝える方法と「一時的に移った」ことを伝える方法があり、引っ越しでは「ずっと移った」ほうを使うのが一般的です。設定の方法はサーバーによって違います。

転送を設定したら、Search Console(Google の検索での見え方を確かめる無料の道具)で新しいサイトマップを送り、エラーが出ていないかを見ておきましょう。使い方はSearch Console の基本で紹介しています。

よくある質問

引っ越しのあいだ、ホームページは止まりますか?

手順どおりに進めれば、止まらないように切り替えることもできます。新しいサーバーで準備を終えてから向き先を変え、しばらく古いサーバーも動かしておくのがコツです。ただし、フォームの送信やメールの受信は切り替えの前後で混ざることがあるので、その時期は念のため両方を確かめましょう。

前の制作会社からデータをもらえない場合は?

まずは契約書や見積書で、納品物やデータの扱いを確かめます。データが受け取れない場合は、今のページを参考に作り直すことになります。文章や写真の権利がどちらにあるかも、あわせて確かめておきましょう。

まとめ

ホームページの引っ越しは、サーバー・ドメイン・データ・メールを分けて考えると整理しやすくなります。始める前にログイン情報と更新日をそろえ、新しいサーバーで確かめてから切り替え、古いサーバーはしばらく残しておきます。メールは作り直しと保存を別に考え、URLが変わるなら対応表を作って転送を設定しましょう。

Avrencalでは、ほかで作ったホームページの作り直しや、ドメイン・メールの設定のサポート(名義はお客さまのまま)も行っています。今の状況がよく分からないままでもかまいませんので、無料のお見積もりからご相談ください。